この記事のポイント
- 生理前・生理中・妊娠中に起こりやすいむくみの特徴がわかる
- むくみのサインと、早めに受診したほうがよいケースを整理
- 今日からできる、食事・生活習慣・セルフケアでのやさしいむくみ対策を紹介
一般的なむくみは、運動不足、脱水、食生活の乱れ、ホルモンバランスの乱れなどによる血行不良が主な原因とされています。では、女性特有の「生理」や「妊娠」によるむくみは、なぜ起こるのでしょうか。
ただでさえ身体がつらいこの期間に、顔や足がむくむと見た目にも影響が出て、気持ちまで沈みがちに。
この記事では、女性に起こりやすいむくみの原因と、今日からできるやさしいむくみ解消・予防法をご紹介します。
なお、急に片脚だけが大きく腫れた、息苦しさや胸の痛みを伴う、頭痛やめまいを伴う、といった場合は危険な病気が隠れていることもあるため、早めに医療機関を受診しましょう。この記事の内容は、あくまで一般的なセルフケアのヒントとしてお読みください。
そもそも、むくみとは?
むくみは医学的に「浮腫(ふしゅ)」と呼ばれます。血液循環が低下したり、血液中に含まれる水分が血管の外ににじみ出て、組織と組織の間に水分が増えることで、腫れぼったく見える状態のことです。
では、どのようなときにこの状態が起こりやすいのでしょうか。主な原因は血液の循環が悪くなることです。一般的なむくみの要因として、次のようなものが挙げられます。
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長時間同じ姿勢で過ごす
…水分が下半身に滞りやすくなる
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冷えや運動不足
…血液循環が悪くなり、水分がたまりやすくなる
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ダイエット
…極端な食事制限により、体内の水分調節に必要な栄養素の摂取量が減ってしまう
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アルコール
…血中アルコール濃度が高くなり、血管が拡張して水分が漏れ出しやすくなる
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塩分の摂り過ぎ
…体内に塩分が蓄積し、血管から組織へ水分がしみ出しやすくなる
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加齢
…筋力低下によりリンパの流れが悪くなる
こうした一般的な原因とは別に、女性特有の「生理」と「妊娠」によるむくみもあります。ここからは、それぞれの特徴を見ていきましょう。
生理によるむくみの原因
生理前のむくみの主な原因は、「黄体ホルモン」と呼ばれる女性ホルモンにあります。
女性の身体は排卵後、黄体ホルモンの分泌が盛んになります。妊娠・着床に備えて子宮に栄養を集め、子宮内膜を厚くする一方で、その副作用として水分を溜め込みやすくなり、いつもと同じ水分量でもむくみが起こりやすい状態になります。
一方、生理が始まると、生理前に多く分泌されていた黄体ホルモンは徐々に減少していきます。このホルモン量の変化により、自律神経が一時的に不安定になり、それが生理期間中のむくみやだるさにつながると考えられています。

また、生理中はイライラしやすかったり、生理痛でいつもより運動量が減ることも多く、これも血行不良によるむくみの原因になります。
黄体ホルモンの影響は生理後にはほとんどなくなるため、生理後に強いむくみが続く場合は、貧血や腎臓の病気など別の原因が隠れていることもあります。気になる症状が長く続く場合は、早めに婦人科や内科で相談しましょう。
妊娠によるむくみの原因
妊娠中のむくみも、生理中と同じくホルモンバランスの変化が関係しています。
妊娠すると、胎盤を通して赤ちゃんに栄養を運ぶため、血液の量が増え、血液中の水分量も多くなります。さらに、女性ホルモンの分泌が増えることでナトリウムや水分を体内に溜め込みやすくなり、結果としてむくみが出やすくなります。

加えて、妊娠中は体調の変化から活動量が減り、長時間同じ姿勢で過ごしがちです。妊娠後期には、大きくなった子宮や赤ちゃんの重さで、下半身の太い血管が圧迫され、足首〜ふくらはぎがむくみやすくなります。
多くの場合、妊娠中のむくみは一過性で、出産後に自然と落ち着いていきますが、次のような場合は自己判断せず、必ず医師に相談してください。
- 片脚だけが突然大きく腫れてきた
- むくみと同時に、頭痛・胸の痛み・息苦しさ・視界のかすみなどがある
- 顔や手のむくみが急に強く出てきた
いずれも、妊娠高血圧症候群や血栓症などにつながる可能性があるため、早めの受診が安心です。
むくみを予防するための生活習慣
ここからは、生理中・妊娠中を含め、日常生活で取り入れやすいむくみ予防のポイントをご紹介します。
1. 塩分を控えて、カリウムを意識する
むくみが気になる場合は、まず塩分を摂り過ぎないことが大切です。
体内には塩分濃度を一定に保つ機能があるため、塩分を摂り過ぎると、その濃度を薄めようとして水分を溜め込みやすくなります。
一方、体内の余分なナトリウム(塩分)は、カリウムの働きによって尿や汗として排泄されます。カリウムが不足すると、むくみの原因にも。
じゃがいも・かぼちゃ・きゅうり・ほうれん草・海藻類・果物(バナナなど)、カリウムを多く含む食材を、普段の食事に少しずつ取り入れてみましょう。

ただし、腎臓の持病がある方は、カリウムの摂り過ぎが問題になることもあるため、必ず主治医の指示に従ってください。
2. アルコールは「自分の適量」を守る
アルコールは適量であれば、余分な水分を排出する働きもありますが、飲みすぎると血管が拡張し、かえってむくみが生じやすくなります。
自分の体質やその日の体調をふまえて、「ここまでなら大丈夫」という量を意識的に決めておくと安心です。

妊娠中・授乳中の方は、胎児や赤ちゃんへの影響を考え、原則としてアルコールは控えましょう。
3. 足を少し高くして寝る
足の下にクッションなどを入れて、足元をやや高くして寝るのも、簡単に取り入れやすい方法です。
下肢を心臓より少し高く保つことで、重力を利用して血液やリンパ液を心臓側に戻しやすくなり、むくみ予防につながります。

無理に高くしすぎると腰に負担がかかることもあるため、自分がリラックスできる高さを探してみてください。
すでにむくんでいるときの対処法
「もうむくんでしまっている……」というときに、今日から試せる対処法も押さえておきましょう。
1. 水分をきちんと摂る
「むくんでいるから水を控えよう」と考えがちですが、水分を極端に減らしてしまうと、かえって体が水分を溜め込もうとして、むくみが悪化することがあります。
こまめな水分補給で血流をサラサラに保つことは、むくみの改善にも役立ちます。ただし、一度に大量に飲むのではなく、少量ずつ分けて飲むのがポイントです。

2. 体調に合わせた「やさしい運動」を取り入れる
「生理中や妊娠中に運動をするのはよくない」と思われがちですが、体調が安定していて、医師から特別な運動制限を受けていない場合には、軽い運動が血行促進に役立つこともあります。
激しい運動は避け、次のような負担の少ない動きを意識してみましょう。
- 無理のないペースでのウォーキング
- 妊娠中も行えるヨガやストレッチ(必ず医師や助産師の許可を得たうえで)
- デスクワークの合間の、かかとの上げ下げ・足首回し

少しでもおなかの張りや痛み、体調不良を感じた場合はすぐに中止し、休息を優先しましょう。
3. マッサージローラーでやさしくほぐす
食事や運動に加えて、マッサージローラーを使って脚やボディをやさしくほぐすセルフケアも、むくみによる重だるさのリフレッシュに役立ちます。
大きさのそろった7つのステンレスボールが指先のようにフィットし、コロコロ転がすだけで心地よい刺激を与えられるのが特長です。手のひら部分にはやわらかい樹脂素材を採用しているため、カーブに沿わせながら、ふくらはぎ・太もも・二の腕・腰まわりなど、気になる部分を広くケアできます。
マッサージをするときは、クリームやオイルを少量なじませて、肌への摩擦を減らすのがポイントです。
妊娠中の方がマッサージローラーを使う場合は、必ず主治医の許可を得たうえで、強く押しすぎないこと・おなかを直接圧迫しないことを徹底しましょう。
少しでも違和感や痛みを感じたら、すぐに使用を中止し、必要に応じて医師に相談してください。
4. 締め付けの少ない服装を選ぶ
衣類の締め付けが強いと、血液やリンパの流れが滞り、冷えやむくみにつながることがあります。
とくに生理中や妊娠中は、ウエストまわり・太もも・足首などをきつく締め付けない、ゆったりとした服装を心がけると安心です。
むくみが和らぐと、見た目だけでなく気分までスッキリしてくるもの。生理や妊娠は、どんな女性にも起こる自然な変化だからこそ、日々の生活のなかでできるだけ無理なく、身体をいたわる習慣を取り入れていきましょう。
※このストーリーで紹介しているセルフケアは、あくまで一般的な情報です。持病がある方、薬を服用中の方、妊娠中・産後の体調に不安がある方は、自己判断でケアを続ける前に、必ず医師や専門家に相談してください。


